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クツナ先生のカウンセリング日記

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2008年05月
土曜日は一人の子のカウンセリングの後、スクールに向かいます。すると三河湾に近く海水浴場の近くを必死に歩いている生徒を見つけました。隣の市から電車を乗り継ぎ、バスに乗り継いで海のスクールに通っている。今日はバスに乗り遅れたのだろうか。車を止めて彼を乗せる。汗をかいている。バスに乗り遅れたから、急いでバスの後を追いかけてきたと言います。
 もう30分も歩いてきたことになります。このいつものバスに乗り遅れると次のバスは2時間後という不便さはありますが、それでも歩いてスクールに向かう子どもたちはこの8年の間時々見る風景です。彼らのために、この学校は存続していかなければならないと強く思った出来事でした。
 働けなかった青年が、この道を少しでも早く学校に来るために電車から自転車に乗り換えてくるようになったことも、彼の成長の一歩です。
 愛知県からNPO法人の認可へと方向を改めることになりました。個人では私の命とともに消えてしまいます。法人ならば、誰かが後を継いでくれる、小学生から大学生、そして青年までの「ゆずりは学園」として正式には7月からスタートします。
自分のことに必死の個性ある発達障害の人は、新しい環境とか慣れない環境に弱いところがあります。一つのことならできるのですが、社会の中には同時にいろいろなことをしなければならない時もあります。
 アルバイトで洋服をたたんでいる時に、お客さんが入ってくる。
 学校の授業中、「黒板をノートに写して、それから資料集にあるのも参考 にして・・・」
 「2階の職員室に行って、先生にこれを渡し、それから3階の図書室で」
人と人のコミュニケーションは、実に難しいと思います。その場の状況をとらえて行動しなければなりません。あいまいな日本語は、そんな彼らの思考をますます混乱させます。家族にもうまく話すことができないのです。
 親に遠慮しないでと言いますが、親だからこそ話せないと言います。
勉強と自動車教習とアルバイトと友達と、一つのことならできるけど、こんなに多くのことが一緒になると、環境の中で自分を維持するのが難しくなってきます。何をやってもパニックになります。親にさえ、気を使うのです。
 また人に頼まれるといやと言えない人が多いです。これ以上、同時に仕事はできないのに、引き受けてしまって苦しみます。
フロイトやジャネの時代に研究された解離とは「人格の諸要素が十分に統合されていない時、強い不安や葛藤にさらされることのよって、それに関与した観念や感情をその他の部分から切り離すために、本来は一つであるはずの人格の統合が緩み、一部が個人の統制を離れ単一の全体として機能することで、2つ(二重人格)またはそれ以上の人格(多重人格)という形を取る。
(青年心理学事典 久世敏雄・斉藤耕二 監修 福村出版)
 この障害のため、死体損壊では無罪という判決が出ました。殺すことの責任は認められましたが、加害者側、被害者側複雑な思いになると思います。兄妹だからというわけでもありません。他人の関係で、殺された人の被害者になった場合とか、事件の背後には大きな悲しみが伴います。
 長い間飼っていた犬が死んだとき「どこに埋めようか」と考えた人がいます。悲しいとか涙も出ず、目の前の事実にどう対処するかと思っただけと答えてくれました。私はこの兄の行動は、発達障害の可能性があるように思いました。私は心理の専門家の資格などありませんが、感情の一部ない人々の相談の中で、彼らの苦しみ(泣けない自分に苦しみ、愛せない自分に苦しみ興味のわかない自分に苦しみ)を知っています。彼らへの早期支援が必要です。
8年かかりました。やっと子どもたちが住める場所ができたと思っていました。突然の移転問題です。
 校舎の壁も子どもたちと塗りました。校舎の屋根も問題児と言われた金髪茶髪の教え子たちが塗ってくれました。つぶれた会社があると、電話がかかってきて「先生、机があるよ。取りにおいでん」「先生もう不要の流しがあるから、よかったら」「先生、レンガを使うなら」・・何度も助けられてここまでやってこれました。何人もの人々が助けてくださいました。「先生ふとんを使うなら」その布団で5回のキャンプもできました。
 多くの思い出がいっぱいです。今学校の移転先を探しています。しかし、森のスクールの20近くの橋、小川に流れる水の音、この10年で奉仕活動で参加してくれた人々は800人にも及びます。
 市の責任者はこの森のスクールとか私たちの活動を真剣にみてくれたことがあるのでしょうか。
 余分な心労があるこのごろです。
今日は前期の保護者会でした。県外からも又車で3時間かかって集まってきてくれた保護者の方たち。わずか1時間のことに、集まってくれたことにまず感謝です。子どもたちのことを思ってきてくれた親に感謝です。理由はどうとでもつきます。欠席の連絡はあります。でも忙しくても子どものことに気持ちを持ってくれた、そのことが嬉しいです。
 通信制の高校サポート校です。いろいろな問題はあります。それがそれで面白いです。小学校から大学までの学校です。だからこそわかるものがあります。過日も自閉症の子が入ってきました。アメリカの研究所まで出かけて治療を勉強してきた家族です。森のスクールは昨日は雨でした。
 それでも水が好きな子は川に入り、声をあげて喜びます。子どもは子どもでいい。本当にそう思います。
 土曜日1日、今日の来客は28人でした。忙しいけれど、充実した日々が続きます。学校の移転への準備を60名の親御さん達も交えて取り掛かろうと思います。
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kutsuna
所在地 愛知県
「りんごは青い」と言った子どもに、教師が「りんごは赤いものだ」と正した話を聞きました。感じ方は一人ひとり違ってあたりまえですし、実際、青いりんごもあるのです。
 普通とは何でしょうか?人と違うとは何を意味するのでしょうか?その子は翌日から学校へ行かなくなりました。一般的であれば、誰にも理解されやすく社会の中では生きやすい、そういうことかもしれません。しかし、形にはめて強いるものではないのです。みんなと違ったものを排除する。そんな傾向が多く見られるような気がします。
 排除されたこの中には、案外個性を伸ばして大成する子もいるかもしれません。しかし、生き方を身につけていない未熟な魂は、方向を失ってさまよいます。
 そんな子どもたちを「放ってはおけない。救わなくては。」と、校内で暴力をふるったひとりの問題児を引き受けたのがきっかけで、ついに自宅を開放して、フリースクールを始めました。

 今までに関わってきた子どもたちはこの5年間で、530人を超えました。「死にたい」と言い続けてリストカットを繰り返す少女や、「誕生日に自殺する」と宣言する少年など。悩む原因が何なのか分からないこともあります。
 しかし、そんな彼ら、彼女たちにも、たった一人の、たった一人の一緒に悩み、考えてくれる人が居れば、安心して眠ることができるのです。
 私たちはそんな子どもたちを「家族」として迎え入れ共に悩み、共に考えながら活動を続けています。
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