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クツナ先生のカウンセリング日記

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2008年08月
この学校があったから 高校生の声 3日間の保護者会が終わりました。長い生徒で2年7カ月、短い生徒で1年2カ月という私たちとの付き合いです。高校3年生の保護者会はやはり進路を控えていますので、時間もかかります。就職も進学もみんなあと7カ月でこの学園を卒業していくのですから、真剣に話し合う時間でした。
 その会話の中で「ここがあってよかった」「ここがなかったら、今がなかったものね」「どうしても前の学校では自分がだめだった」「みんなが多いと教室におれなくなってしまう」「静かでのんびりしたのがよかった」・・
 海と山に囲まれたフリースクールは日本の中ではここしかないと、一度調査してくれた人が教えてくれたことがあります。
 自然環境は確かにお金で買うことはできません。本当に恵まれています。
落ち着いていることはとても大切です。音がないことも大切です。高い音の苦手な子もいます。友達の話声とか笑い声とかが気になる子もいます。反対に静かだと落ち着かない子もいます。
 人にはそれぞれいろいろな個性があります。特徴があります。「個性を大切に」とか「個々を生かした教育」が本当になされていることを望みます。
子どもたちと充実した日々を卒業まで付き合っていきたいです。
親が嫌いですと言う少女「同じ家にいて、親が嫌いなんて私だけですか?」「親がいないと生きていけないことは知っています。でも私は親が嫌いです。親なんて死ねばいいと思います。その前に自分も死ねばいいのですよね。どうせ生きていても何も楽しいことなんかないのですから」
 家にいて自分の居場所がないと言います。家族に気を使い、兄弟に気を使い、家の周りの人全部に気を使い、訪ねてくる人に気を使い、音に神経をとがらせ、車の音にびくびくし、・・「先生、生きていて何が楽しいですか」
「今から私が生きていて何か楽しいことありますか?」他人から私が見えなくなっていれば生きられるかも知れませんねと言います。
 学校に行けない子に「学校へいってほしいと思う」うちはまだいいのかも知れません。「学校へ行ってよ。お母さんがおばあちゃんから責められるでしょ。」・・すると子供は思います。「私のことより、お母さんあなたは自分のことを大事にする人なんですね」と。「母親って何ですか?私にはただの無理解の他人です。」
 子どもたちとの会話は解決のできない深い洞穴の中を歩いているように思うときもあります。また森の学校が雨に埋まっています。滝のように水が流れ出しています。床下浸水の事件を思い出します。
私なんて生まれなかった方が・・少女の手紙今日1通の手紙が届きました。「こんなに辛い人生ってわかっていたら、どうして生まれたんだろうって思うときがあります。友達は楽しそうに学校に行ってるけど私は楽しくない。親でさえ私を責めます。クラスの人に学校へ来てよって毎日メッセージを貰っても行けなかった・・こんな私はダメな人間です。私なんて生まれてこなかった方が自分にとっても周りの人にとっても良かったと思うときがあります」
 両親とお話してやっと理解していただけました。長い日々でした。4年前に私の所に来てから、長い月日が経っていました。ドクターショッピングと同じです。親はできるだけ良いところを見つけようとします。それも正しいことです。大事な子どもです。合うところを探します。4年前の彼女の目を私は忘れられませんでした。4年後再び会えるなんて思いませんでしたが。
 人は一人では生きられません。また生まれてこない方がいい子なんて一人もいません。その子にしかできないことが必ずあるのです。やっと会えた少女との日々を今度こそ大事にしていきたいと思いました。
 私の生徒たち、あなたたちは一人しかいない貴重な存在の一人一人です。
私の心も頭の中もみんな持って行っていい。大きな夢をつかむまで、ママさんが傍にいるから。
非業の死 アフガニスタンで生きていてほしい人が殺されました。現地の子供たちにとってきっと将来の食糧とか希望とか多くのものを毎日身近で与えてくれていた人が、銃でしかも殺意を持っている人たちに殺されてしまいました。
 こうした事件に私たちは言葉を失います。良いことをしていて、それが迷惑と映る社会がある。一つの社会では必要なのに、反対の受け取られ方もある。自分たちの社会に入ってくるものは部外者と考える人たちがいる。
 こうして遠い日本で外国のさまざまな実情をおそらく全部周知ということはどんなに調べてもどんなに考えても(隣の部屋で毒へびを50数匹飼っているような事件も含め)予防できない不測の事態は、まだまだ多いと思います。でも生きている人を自分の都合で殺すことはあってはなりません。
 私たちの学園の里山作業とか、キャンプとかを手伝ってくれているNICEの
メンバーも同じように海外に行き、井戸を掘り、学校を作り、道路を整備したりして活躍しています。アフリカに行きたいと話す素敵な女性もいます。
思いがあり、実行力があり、自分を犠牲にすることが多い活動です。報われることが少ないこともあります。それでも行く人がいます。止める家族がいます。仕事は仕事として報われる・・思い半ばの非業の死はやりきれません
ガラス張りの教育を望む 不登校や高校中退の正式の数が見えてきません。自分のクラスから不登校の生徒を出すと会議でいつも「対策はしていますか。効果はどうですか」とみんなの前で責められる。すると担任の先生としてはなんとかその子を登校刺激の方向で進みます。(1年間、一度も生徒の家を訪問しない先生もいますので、この調査も全く形として見えていません)
 民間出身の教育長さんがいました。校長室に行って「不登校の調査簿を持ってきてください」と言うと、自分が知っている生徒の名前などが入っていません。「もう1冊ありますね。正式な調査簿を持ってきてください」と言うとちゃんと出てくる。「どうしてこうもみんな隠すのでしょうね。真剣に考える体質がなくて、いかにして自己保身の形に漬かっているのを感じます。」と話してくれたことがあります。
 真剣に事実と向き合うことは時には自分の非力をさらけ出すことにもなります。できないことはできないでいいのだと思います。100パーセントできるなんてことは多くの人には無理です。不登校や高校を辞めようととする子供たちと真剣に向き合ってくれる学校現場があると、ひきこもりへと加速する数は減ります。高校3年で辞めようとする生徒には特に真剣に対応してほしいです。転学などの処理の期限が迫っています。
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kutsuna
所在地 愛知県
「りんごは青い」と言った子どもに、教師が「りんごは赤いものだ」と正した話を聞きました。感じ方は一人ひとり違ってあたりまえですし、実際、青いりんごもあるのです。
 普通とは何でしょうか?人と違うとは何を意味するのでしょうか?その子は翌日から学校へ行かなくなりました。一般的であれば、誰にも理解されやすく社会の中では生きやすい、そういうことかもしれません。しかし、形にはめて強いるものではないのです。みんなと違ったものを排除する。そんな傾向が多く見られるような気がします。
 排除されたこの中には、案外個性を伸ばして大成する子もいるかもしれません。しかし、生き方を身につけていない未熟な魂は、方向を失ってさまよいます。
 そんな子どもたちを「放ってはおけない。救わなくては。」と、校内で暴力をふるったひとりの問題児を引き受けたのがきっかけで、ついに自宅を開放して、フリースクールを始めました。

 今までに関わってきた子どもたちはこの5年間で、530人を超えました。「死にたい」と言い続けてリストカットを繰り返す少女や、「誕生日に自殺する」と宣言する少年など。悩む原因が何なのか分からないこともあります。
 しかし、そんな彼ら、彼女たちにも、たった一人の、たった一人の一緒に悩み、考えてくれる人が居れば、安心して眠ることができるのです。
 私たちはそんな子どもたちを「家族」として迎え入れ共に悩み、共に考えながら活動を続けています。
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